積極的に保留してみる

昨日のクローズアップ現代は、
東日本大震災で
被害を受けた建物などの「震災遺構」を
保存する動きについてでした。

最初は誰も、
震災を思い出すから
早く撤去してほしいと思っていたそうです。

しかし、
時間が経つにつれ、
震災の記憶はどうしても風化していきます。

だから、
後世にまで残して、
震災の教訓を忘れないようにしよう
という気持ちに変わってきたそうです。

最初は
山側に役場があったのに、
より海側へ移転したのをきっかけに
街も同じように海側へと発展してきたそうです。

津波のことを考えて
おそらく役場を山側に建てたのに、
そんなことはすっかり忘れさられてしまって、
移転してしまったわけです。

それが結局被害を大きくする
一因となったのかもしれません。

だからこそ、
今あるこの場所に残すことが大切なのだと、
保存を求める方はおっしゃっていました。

専門家の方は、
とりあえず覆い隠すなどして、
10年でも20年でも放置して、
それから考えるのも
良いのではないかと言っていました。

確かに、
今判断することは
とても難しいことですよね。

広島の原爆ドームも、
保存が決定するまでに20年かかっているそうです。

今決めなくたっていいんだという気付きは、
とても新鮮であり、
ほっとさせてくれました。

今決めろなんて、
それはあまりにも酷ですよね。

心で感じることと、
頭で考えることを一致させるのには、
多くの時間が必要だと思います。

残す、
残さない、

どちらが良い悪いではなく、
自分として、
どちらを選ぶのか。

それは
長い時間の中で、
自分の中の変化も認めてあげて、
自然にまかせて
決めていけばいいんだなと。

何かを決めなければならないとき、
でも、
自分としてはとても考えられないとき、

可能であるならば、
保留するというのも
一つの選択肢なんですね。

保留するって、
なんだか後ろ向きのようにも
感じていたんですけど、
決してそんなことないんですよね。

積極的に保留してみる。

それがときに
より良い選択肢になり得るんですね。

ここまで
読んでいただき
ありがとうございます。

是非読んだ感想をお問い合わせにてお送りください。


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