即興的に生きる

今回の美の巨人たちは
円山応挙の
「雪松図屏風」でした。

描かずに描く

その言葉に惹かれて
美大生が
研究対象に応挙を選びます。

「雪松図屏風」は
松の上に降り積もった雪を
余白を使って表現しているんですね。

それまでの日本画では
雪を白で描いていました。

一つひとつの
パーツとして
雪も描かれていたんですね。

しかし応挙は
周囲を描くことで
本質を描かずに描いているわけです。

それは
付け立てという技法で

書き留める
メモを取る
忘れないようにスケッチする
という意味で

即興的な技法を
絵画の技法にまで高めたものだそうです。

美大生は後悔します。


自分が描いている線は
木の表面を描いているものなのか
雪を表現しているものなのか
松の木の立体感を出すためのものなのか

「頭が悪くて分からない・・・」
そう呟きます。

おそらく
その全てってことなんですよね。

そして
それは
人生にも
当てはまるんじゃないかと思います。

一つひとつの
意味を考えていたら
何が何だか分からなくなって
筆が止まってしまいます。

その筆には
あらゆる意味が込められているからです。

だから
その場で感じたものを
即興的に
紙に写し取っていく。

そうすることによって
余計なことをせずに済み
ものの本質が現れる。

頭が悪いのではなくて
分析する必要が
ないってことなんですよね。

自分は
既に本質を知っているのからです。

もし
筆が止まってしまうのなら

それは
まだ自分には
足りものがあるという幻想があるということ。

気付くべきは
自分に対する真実なのかもしれませんね^^

ここまで
読んでいただき
ありがとうございます。

是非読んだ感想をお問い合わせにてお送りください。


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