最近、朝ドラ以外は
ドラマをほとんど見なくなったんですけど、
久々に
はまってしまったドラマがあります。
「薄桜記」です。
時代劇の落ち着いたムードが
なんだか良い感じなんですよね。
年寄りくさいですかね。
物語は、
忠臣蔵外伝みたいな感じで、
吉良側からも
結構描かれている印象です。
丹下天膳は、
妻の千春と離縁することになったんですが、
逆上した千春の兄の龍之進に
斬りつけられ片腕になってしまいます。
その後、
御家は断絶、
典膳は浪人になってしまうんですね。
一方、
江戸城松の廊下では
浅野内匠頭が吉良上野介を斬りつけます。
浅野は即刻切腹になりますが、
吉良にはお咎めがなく、
恨みを買うことになるんですよね。
そのため龍之進は、
典膳に吉良の身辺警護を依頼します。
そして、
斬りつけたことを詫びます。
それを受けて、
典膳は龍之進に尋ねます。
「浅野内匠頭の刃傷は、
遺恨によるものか、それとも乱心か。遺恨であれば死罪もやむなし。
乱心であれば、
御公儀の仕置きは早まった、
落ち度があった」
さらに典膳は続けます。
「私に切りかかったのは、
遺恨か、乱心か。遺恨であれば、
わだかまりが残る。乱心であれば、水に流す」
すると龍之進は、
「乱心でござる」
とこたえるんですね。
それに対して典膳は、
「積年のわだかまりは消えた。もう終わりじゃ」
と返します。
生きていれば
誰かの一言に傷つくことってありますよね。
僕も
いろいろな人の言葉に傷ついたことがありました。
そして、
誰かのことも傷つけてきたと思います。
でもその言葉は、
誰かを傷つけたくて
言ったわけではない場合が
ほとんどなんですよね。
傷つける意思があれば、
明らかに分かりますからね。
でも、
その受けた傷にばかり
目を向けてしまうと、
本当のことが分からなくなってしまいます。
遺恨からなのか、
それとも、
乱心からなのか。
乱心と分かれば、
自分自身を
それ以上に傷つける必要は無くなりますよね。
そして、
相手に対しても、
必要以上の感情を
持つ必要がなくなります。
こだわっていたのは、
結局、
自分だったんだと。
「ダークナイト ライジング」の中で、
父をバットマンに殺されたミランダが、
隙を突いてナイフを刺して、
こう言います。
「知ってる?
ナイフはゆっくり、
深く刺すものなの。何年も恨みをため込んだナイフは、
音もなく静かに、
骨の間に滑り込む。そういうナイフが、
最も深く突き刺さる」
本当に恨むというのは
こういうものなんだよ、
というお手本のようですよね。
でも、
その恨みだって、
本当は、
自分が作り出したものに
過ぎないんですけどね。
ここまで
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