『ジェイソン・ボーン』
見ました。
ん〜
なんだかスッキリしない映画でした。
前三部作は
もっとキレがあって
スカッとしたような
気がするんですけど
どうも
どんよりとしているというか
停滞しているような
物語は進んでいるのに
謎は解かれているのに
何にも解決していないような
ジェイソン・ボーンとは
一体何者なのか
今になって
ようやく始まったのか
しかし
どこに向かえばいいのか
分からない・・・
靄り具合が
半端なかったです。
考えてみれば
前三部作は
記憶を失ったボーンが
記憶を取り戻す物語でした。
本当に
自分が誰だか分からない状態
でも
それは
ある意味
とてもフレッシュな感覚
今までの捉え方が
全て変わった別の世界を
生きる感覚
新しい自分を
作っていく感覚ですよね。
ん〜
それはまさしく
私たちが
何もかも忘れて
この世界に生まれてくるのと
同じですよね。
全てを
初めてのように
水々しく体験して
やがて
全てを思い出していく
その過程は
とてもワクワクしますよね。
でも
今回の映画は
既に
自分が何者かであることを
思い出してしまっていて
そんな
自分を持て余しているんですね。
普通の生活には戻れないし
組織にも戻れない
でも
組織しか
自分を生かせる場所は
ないのではないか。
その儚い思いも
結局
潰えてしまいます。
ある意味
シリーズの中で
一番人間くさい
ボーンだったのかもしれません。
思い出す過程では
突っ走ったけれど
全てを思い出した今
立ち止まらざるを得なくなってしまっている。
もう
次の物語のステージに
入ってしまっている
そんな自分に戸惑っている。
多分
戻ることは
許されないのだろう。
言葉では
迷いが出てくるけれど
既に
心は決まっている。
まだ
決心はついていないけれど
微かな望みに向けて
今また歩き出す。
世界を諦めず
世界を見続けようと。
ここまで
読んでいただき
ありがとうございます。
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