『ゴーン・ガール』美しい幻想があれば人は生きていける

不釣り合いな人間関係ほど
お似合いな関係は
ないのかもしれない。

力関係が
はっきりしているだけに

一方が一方を
コントロールし尽くすことが
出来るから。

それぞれのピースは
大小に関係なく
ピッタリとハマることが何よりも大事。

そこに
美しい幻想があれば
人は生きていける。

映画『ゴーン・ガール』
を見ました。

主人公のニックの妻
エイミーが
突然失踪するところから
物語は始まります。

エイミーは
とても美しく
頭が良くてスマートですが

支配的な両親に
育てられてきました。

他人を
自分の思い通りに
動かす才能に長けていて
そうしないと気が済みません。

両親のような人
あるは
自分に似ている人

自分を支配し
操ろうとする人間を嫌います。

通じ合う部分があるだけに
とにかく
いけ好かないんでしょうね。

しかし
ニックに対しては
違っていたんですね。

自分ほどは
賢くもないし
洗練されてもいない。

完璧な自分が
欲しい物を提供してくれる
完璧なパーツのような存在。

だから
自分の思い通りに
反応し動いてくれる。

でも
どこか
自分の中の幼い自分が
分かってほしいと思う部分に
応えてくれる

甘えさせてくれる人だったんですね。

まあ
その甘え方は
尋常じゃないですけどね。

なんか不思議だなぁと
思いました。

理屈じゃない所で
人って
様々なものを求めているんだなと。

表面上は
不釣合いであっても

精神上では
ちゃんと釣り合っている。

喧嘩ばかりで
忌み嫌っているけれど
離れがたい。

何か理由を付けて
一緒にいる。

一緒にいるための
理由を作り続ける。

そんな自分を
理性的な自分は認めたくない。

全てを
理性的に解決しようしてしまう。

理性的な親を
忌み嫌っていたのに

理性的じゃない自分に
変えてくれる人間に出会ったのに。

物語を
しっかりと作ると

ちゃんと
世界の法則が
その物語には表現されます。

今の自分が変わっていくために
物事は起こり続けます。

人との出会いもそうですよね。

自分が変わるきっかけを
与えてくれる人達と出会います。

それぞれに
その瞬間
丁度良い相手を引き寄せて
思いの限り
感情を
間接的にも直接的にもぶつけ合う。

常に
相手を揺さぶって
自分は元の場所に
元のままであろうとする。

途方も無いような労力を使って
相手が変わることを強要する。

しかし
結局
そうやって得るものは
仮初めの成果物に
自分の人生を
預けようとするようなもので

一生を
約束してくれるものではないだけに

また
どこかで
調整が必要になってくる。

その時また
自分で
コントロールする気満々なところが
エイミーの凄いところであり

そんなエイミーに
結果的に付き合ってしまうのが
ニックなんですね。

まるで
自分の人生を
ちゃんと
生きているように勘違いして
騙されて続けていくニック。

そんな自分にも
薄々気づきながら
それを良しとする自分もいる。

共犯者のような
永遠の刹那的な共同生活。

自分の身に起きたら
恐ろしいなと思うんですけど

そんな人生もありかも
なんて思えるほど

似たような物語は
其処此処で
実際に起きていそうで

人生は
ある意味
恐ろしくもあり
可愛くもあるんだなと^^

ここまで
読んでいただき
ありがとうございます。

是非読んだ感想をお問い合わせにてお送りください。


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